【チタンの限界突破】エバニュー「Apex cup t0.2」が神すぎた理由|わずか29gの超薄型ULカップが登場

軽量なアウトドアギアが求められるUL(ウルトラライト)界隈において、ついに“薄さの壁”を越えるギアが登場しました。エバニューの新作「Apex cup t0.2」は、なんと厚さ0.2mm、重さ29g(実測25g)のチタン製カップ。薄さだけでなく、熱伝導やスタッキング性能、職人技の美しさまで詰まった究極の一杯です。本記事では、実際の使用感とともに、このカップのすごさを徹底的に掘り下げます。

これは気になって仕方がない!

「軽い道具が好き。でも強度が心配」。

そんな矛盾を抱えるULハイカーにとって、ギアの“薄さ”は永遠のテーマです。そこに現れたのが、エバニューの「Apex cup t0.2」。一見するとただのチタンカップ。でも厚さ0.2mmという前代未聞のスペックを見て、すぐに手に取りたくなりました。聞けば、燕三条の職人さんが「0.2mmで作れます」と言ったところから始まった製品開発とのこと。ギア好きとして、この挑戦は見逃せませんでした。

世界初0.2mmの薄さが機能面でもスゴい

一番の驚きは、0.2mmという極薄チタンがもたらす熱伝導性能です。チタンは実は金属の中でも熱が伝わりにくい材質です。しかし強度が高く、アルミやステンレスよりも同じ強度で薄く軽く作ることができるので、その薄さの分熱の伝わりが早くなるんです。

実際に200mlの水をSOTO ST-350で加熱すると、わずか1分ちょっとで沸騰。これは想像以上に速い体感でした。また、見た目以上に頑丈で、見事に火にも強い。使ってみてはじめて「これはただの軽量カップじゃない」と実感できます。

スタッキングがスゴぎる

Apex cupのもうひとつの魅力は、徹底的に計算された“スタッキング性能”。内径87mmというサイズは、OD缶(110サイズ)にシンデレラフィット。ガス缶に重ねてもチタンと缶の縁の部分が密着せず、サビ移り防止の配慮までされています。

また、EVERNEWのMP500 Flatや400FDなどとも完璧にスタック可能。しかも、最終的には「グビグビ」、「250cup」、「570FD」まで含めた5層マトリョーシカ構造が組めてしまうという沼っぷり。これはもうパズルを解くような快感すらありました。

デメリットや注意点

もちろん、注意点もあります。まず、ハンドルがないため、加熱直後は素手で持つと火傷のリスクがあります。そこは、同社の「Flame proof Sil. RING」(難燃シリコン製)を併用することでカバー可能。サイズはSとMがありますが、個人的には取り外ししやすいMサイズが◎。また、厚さ0.2mmゆえに変形のリスクも。持ち運び時はOD缶やポットの中にスタッキングして保護するのが前提になります。単体でザックに放り込むのはNGです。

これはEVERNEWの歴史が生んだ世界初のギア

ULチタンカップは世の中に多数ありますが、0.2mm厚で29gというスペックはまさに唯一無二。アルミクッカーや従来のチタンカップと比較しても、この薄さ・軽さ・熱効率・スタック性能をすべて兼ね備えているのはApex cupだけ。加えて、ポットリフター(ReMax Potlifter/9.9g)との相性も抜群。軽量化と実用性のバランスにおいて、完全に一歩抜きん出た存在です。

まとめ

Apex cup t0.2は、ただの“薄いチタンカップ”ではありませんでした。軽さ・熱効率・収納性・そして職人の挑戦心までもが詰め込まれた、エバニューらしい“沼落ちギア”。アウトドアでコーヒーやスープを楽しむ時間が、さらに快適で美しいものに変わる一杯です。軽さの限界を知りたい方、そして道具にロマンを感じる方は、ぜひ手に取ってみてください。

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