登山をしていると必ずぶつかるのが「軽さ」と「快適さ」のバランス。装備を軽くすれば、歩きやすくなる。でもそのぶん、寝心地や安定感が犠牲になることも…。
そんなジレンマを絶妙に解決してくれるのが、2025年のEVERNEW(エバニュー)新作ギア3点です。
今回は、実際に使って感じたリアルな感想とともに、それぞれの特長やおすすめの使い方を紹介していきます。バックパックやマット選びに悩んでいる方には、ぜひチェックしてほしい内容です!
【固形燃料派におすすめ】Ti Fire cup(チタンファイヤーカップ)

アイテムのポイント
- ファイヤードラゴン対応のチタン製受け皿
- 液化する燃料でも安定して使える構造
- わずか12g、コンパクトでUL向け
- エバニューのゴトクEBY258と相性抜群

固形燃料の「ファイヤードラゴン」を使ったことがある人なら、一度は感じたことがあるであろう“液化して扱いにくい問題”。このTi Fire cupは、まさにその悩みを解決するために登場した製品です。
ファイヤードラゴンは、廃棄される野菜などからエタノールを取り出して作られた環境に優しい固形燃料です。燃焼ガスには有毒なものは一切含まれず、ほぼ無臭なのが特徴。エタノールベースなので、燃やす前に手を拭って除菌することもできます。環境に配慮された固形燃料ですが、燃焼時に液化するため、こういったカップが必須です。
この新アイテムは、直径65mm・深さ20mmと非常にコンパクトで、重量も12gと超軽量。ファイヤードラゴンの14g・27gサイズのどちらにも対応し、使用時の液体化にも耐えるチタン製構造が特長です。

縁には4箇所の溝があり、エバニューのゴトク(特にTriveTi EBY258)と組み合わせて使えば、抜群の安定感が得られます。地面の傾きや風防の設置など、細かな調整次第で、より高効率な湯沸かしが可能に。
環境にも配慮された燃料を最大限に活かしたい方にとって、これはまさに“専用ツール”と呼ぶにふさわしい一品です。
【背負い心地を劇的に変えたい人に】HARDCORE mat(ハードコアマット)

アイテムのポイント
- 異次元の硬さで背負い心地が安定
- フレームレスバックパックの補強に最適
- 厚さ5mm・75gのハードタイプ
- カットしてサイズ調整も可能
- 荷物置きや座布団にも活用できる

バックパックの中身がゴロゴロして背中が気になる…そんな悩みを持つ方に刺さるのが、このHARDCORE matです。見た目はただのシートですが、その硬さがもたらす恩恵はかなり大きい。
素材はポリプロピレンで、厚さは5mm。FPmatよりも明らかに硬く、それでいてわずか75gという軽さ。ザックに沿うように背面に差し込むだけで、背負った時の安定感が段違いに向上します。
また、サイズ調整が簡単なので、自分のザックにピッタリ合わせてカット可能。座布団や簡易テーブル、荷物の下敷きとしても使えるマルチユースな一枚です。特にフレームレスのULバックパックを使っている人には強くおすすめします。
【寝心地を諦めたくないUL派に】Traverse mat(トラバースマット)

アイテムのポイント
- 超臨界発泡で軽量&高反発を両立
- 15mmの厚みで“もっちりした”不思議な感触
- 公表はされてないがR値は推定2以上で断熱性も◎
- 100cm/180cmの2サイズ展開

一方で「軽くても寝心地は譲れない!」という方に届けたいのが、このTraverse mat。従来のクローズドセルマットとは一線を画す、“もっちりとした反発力”が魅力のアイテムです。
厚さ15mm、重量は123g(100cm)と225g(180cm)。収納時はややかさばるものの、設営時の安心感は別格。スニーカーのミッドソールと同じ発泡技術を使っており、軽さ・耐久性・寝心地の三拍子が揃っています。
冬場にも対応しそうな温かさがあり、冷え込みの強い季節でも活躍間違いなし。座布団として使っても、地面の冷たさをまったく感じないほどの厚みと密度です。とにかく「よく寝たい」「でも軽くしたい」人にとって、選ぶ理由しかないマットだと言えるでしょう。
まとめ
今回の3製品には、それぞれ異なる角度から「軽さ」と「快適さ」を突き詰めた工夫が詰まっていました。
燃料・背負い心地・寝心地。どれか一つが欠けても、山の満足度はぐっと下がります。だからこそ、自分に合った「バランス」を取るための道具選びはとても重要。もし今、登山やUL装備をアップデートしたいと考えているなら、今回のEVERNEWの新作は確実に“刺さる”はず。気になったギアがあれば、ぜひ一度チェックしてみてください。